雨の日に“得”をするのは、雨音と集中力の関係に理由があった
雨の日は頭が痛くなったり、気分が憂鬱になったりするなど、ネガティブな印象を持っている人が少なくない一方で、雨が降ると“得”をする人たちも数多くいる。
この得をする人たちというのが、“仕事や勉強等に行き詰った人”たちだ。
なぜ、仕事や勉強等に行き詰った人たちが雨の日に得をするのだろうか。
それは雨が奏でる音と集中力の関係に理由がある。
雨が奏でる雨音から出る“α波”の〇〇な効果
雨の日にだけ聞くことができる雨音には、様々な研究によって、α波が出ていることがわかっている。α波と聞くと、単に眠くなるといったイメージが先行してしまう人もいるかもしれないが、実はそうではない。
ストレスの軽減やリラックス効果、さらには集中力を高める効果等があるのだ。
さらに、人間が高い集中力を発揮するために必要と言われる条件の中に、心身共にリラックス状態であることがあげられる。
雨の日に勉強や仕事に限らず、何かに集中して取り組むのは、天気の良い日に行うよりも効率的に行うことができるのだ。
雨音は快眠効果も!仕事や勉強に行き詰った人にはいいことづくしの雨の日
雨音から出るα波には、先にも述べたように、ストレスを解消し脳をリラックスさせる効果があるため、快眠効果も抜群だそう。
おそらく、α波に眠くなるイメージがある人はこのためだろう。
仕事や勉強等に行き詰っているときはとにかく集中力を高めて、目の前にある課題を早くクリアにしたいもの。しかし、仕事や勉強等に脳が疲れている時は、しっかりと睡眠をとって休むことも重要である。そんな時、雨音から感じられるα波は、仕事や勉強等で疲れた脳をリラックスさせて、質の良い深い眠りへと誘ってくれるのだ。
もはや雨の日は、仕事や勉強等に行き詰った人たちにとって欠かせない“集中力”と“休息”を与えてくれる、一石二鳥な日と言ってもいいだろう。
“雨がつくり出す薄暗い世界は記憶力を高める”という研究結果も
オーストラリアのニューサウスウエールズ大学の研究チームが行った研究によって、雨の日に関する興味深い研究結果が出ていることが分かった。
この研究チームが行ったのは、とある店のカウンターにおもちゃの大砲やバスのおもちゃ、豚の貯金箱といった小物10点を置いて、買い物客が店から出てきたときに、カウンターに何があったかを質問するというものだ。
この研究によると、壮大なクラッシック音楽がかかり、雨が降り風も強く吹いている寒い日のほうが、太陽が燦燦と輝く天気の良い日よりも、記憶力が3倍上がったことがわかったのだという。また、雨が降る日に買い物をした人のほうが、店のカウンターに実際には置かれていなかった小物を、あたかも存在していたかのように勘違いする確率が低かったというのだ。
この研究結果を見る限り、雨の日は集中力を高める以外にも、注意力や記憶力を高める効果が期待できる。
雨の日はチャンスの日!〇〇効果まである雨音は想像以上にすごかった
雨が生み出す雨音や薄暗い世界は、時に人の心を憂鬱にさせることもあるかもしれない。しかし、雨の日は脳がリラックスして集中力や記憶力が高まる特別な日でもある。仕事や勉強のみならず、何か集中してやりたいことがある人にとっては“チャンスの日”と言えるだろう。
また、雨音から出るα波には、人が幸せを感じやすくなるホルモンの一つ「ベータエンドルフィン」が分泌されることもわかっている。このベータエンドルフィンもまた、ストレスを解消する効果や集中力、記憶力を高める効果があることがわかっているのだが、それだけではなく、免疫力を高めるため病気予防にも効果があるのだというのだ。
リラックス効果に集中力アップ、さらには健康促進効果まで、雨の日が私たちに与えてくれるモノは想像以上に偉大なのであった。
Writer レニピ編集部